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2009年09月12日

石ころ物語・・クレームの旅 ~2千キロを超えて 第一章~

 
はじめに


 みなさんも経験した事はあるだろう。何かしら品物を買ったら、動かなかったり髪の毛が入っていたりで「クレーム」をつけた事が・・・。

 この物語は、飲み屋をやってるマスターが実際に被害にあい「クレーム」の電話をかけた。
そこで対処したある「営業マン」の壮絶な体験記録である。

 米粒大の「石ころ」が巻き起こした、総距離二千キロ「クレームの旅」。あっぱれ営業マンに、時には涙し時には笑顔で深夜遅くまで語り合った。世の中にはすごい人がいるもんだ、と。



  第一章  黒糖菓子


 2009年4月2日 晴れ


 オイはいつもの様に買い物に出かけた。

 お店の物を買い終えた時ふと目に止まるモノ 「黒糖菓子」。オイはこの「黒糖系」のお菓子が大好きである。これは買わねばなるまい。そそくさと3品を買い物カゴに入れ店にもどった。

 最近は自然食品とか使ったお菓子類が100円で売られている。安いうえに自然志向の人は重宝するだろう。オイは別にそんなの気にしないが、ただ黒糖となれば目がない。30才後半から段々好きになってきたお菓子である。

 そういえばちっちゃい頃よくおばあちゃんが買ってたな。あんまり好きではなかったが、今思えば自分も同じ道を歩んでいるのだろう。先祖代々受け継がれてきた黒糖菓子。ありがとう!

 その日は仕事がわりと忙しく、黒糖菓子の事はすっかり忘れていた。仕事が一段落し、常連さまと話してたら「はっ!?」と黒糖の事を思い出し、急いで厨房に。

 「あったぁ~!」 愛しの黒糖菓子!ごめんねっ!忘れていたよ!黒糖様いただきます。袋をおもむろに破り、「パクつくっ!」 疲れた体にやさしく浸透していく黒糖。ウマイッ!甘過ぎずほど良い食感でナンボでもいける。「ムシャモシャ」 お客さんほっぽらかし8個目を口に入れた時・・・

ガチッ!!!

あの優しかったおばあちゃんがいつもニコニコして買ってきてくれた黒糖菓子。
先祖代々受け継がれてきた黒糖菓子。
体にやさしい自然派の黒糖菓子。
全ての人を裏切らない黒糖菓子が・・・・・

 ついに  を剥いたのである。


 実際、自分の中で何が起こっているのか理解出来なかった。と同時に激痛が襲った。
この場所は「虫くい歯」で、ここ最近一番敏感になってる所。一人ではどうにも出来ず、口に黒糖を入れたまま、お客さんの前に行った。

 呆然と立ちすくむオイを見てお客さんは「キョトン」としてる。半分泣きが入った目をしながらモゴモゴと口の中に手を入れ、ブツを取り出す。
「汚ねぇー!」っという罵声を前に何も言えないオイは、その取り出したブツをカウンターに置いた。

 「コロン・・」

 何かグレーっぽい塊が静かに転がった。

 言うまでもなく、その塊の周りには黒糖菓子がくっついていた。オイが口の中で食べた残骸。はっきり言って汚かったが・・・
時間が経つとともにズキズキと疼きだす歯は、もはや欠けて舌で触っても尖っていた。

 お客さんの一人が「なぁ~ん、そい石やぁ~!?」っとつぶやいた。まさに石!であった。世の中によく転がってる話。ウチの店のカウンターでも転がってるけど・・・。

 このネタで十分盛り上がった店内は、笑いの渦をかもしだし宴へと導いた。

 しかし、一人納得のいかないオイは胸の奥に秘めた熱い想いをたぎらせていた・・・。







 

  告知

  いつも穏やかなオイが遂に牙を剥くのかっ!!

  第二章  電話編 に続く・・・


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Posted by ゴン8 at 16:19│Comments(0)石ころ物語
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